八ヶ岳の原村での暮らしという夢が消えたあと、脳梗塞のため施設に入っていた夫の父親が亡くなるという大きな出来事があったりして、すっかり田舎暮らしのことは頭から離れていました。
実際のところ、お金もかかることだし、夢は夢で終わるかなあと半ば諦めた気持ちにもなっていました。
ただ、もうすぐ60歳。これからの人生、もう一花咲かせたい、
何か新しいことに挑戦したいという思いも次第に強くなってきました。
そして原村の計画から約2年が経った、初夏のある日。Sさんから電話がありました。何でも、中軽井沢から徒歩5分のところで土地物件が出たとのこと。
「ご興味があればと思って・・・。一応、資料をお送りしますね」とSさん。
その2日後に資料が届きました。
当時私は、軽井沢といえばいわゆる高級別荘地のイメージが強く、そこの土地なんて高くてとても無理と思っていたので、へー、こんな土地があるんだ、というくらいにしか思いませんでした。
ただ、浅間山が一望できることや中軽井沢駅から徒歩圏内で便利なことに少し関心があったので、軽井沢に行ったついでにちょっと見てみようかなと思いました。
これがそもそもの発端となりました。
Sさんに土地物件を紹介されて、改めて軽井沢が原村に代わる田舎暮らしの候補地になることに気づかされたのです。
軽井沢は自宅から休憩を入れても車で2時間。新幹線なら楽に1時間を切る近さ。
そこに日本有数の別荘地があります。
別荘地であるがために、返って敬遠していたところがありましたが、森や林に囲まれた静かな土地が理想だった私は、
「軽井沢ならそんな土地での2拠点居住ができるかもしれない…」と思い直すことに。